初めての出会いで相手を魅了するドラマティックな心理的な効果

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初めての出会いで好印象を得る。

人に好かれるというのは、とても大変で困難なことだと思います。しかも恋愛の場合は、自分が好意を抱く異性から好かれたいのですから、相手が誰でもいいわけでもなく、さらに深刻になるほど実に大変なことです。

あなたは、人に好かれる最も大事な要因は何だと思いますか?

それは「慣れること」なのです。

好みの相手の目に繰り返しふれることによって、相手は自分に慣れてきます。これが好きになることの基本になります。

自分を相手の目に慣れさせる効果

初対面のときには何も感じなかった人でも、何度も会っているうちに次第に好意を持ってしまった、誰にでもこのような経験があると思います。これは相手に慣れたからです。

新人アイドル歌手などの売り出し方の基本は、頻繁にテレビに出演して視聴者の目に慣れてもらうことから始まります。視聴者は知らず知らずのうちに慣らされ、気がついたらファンになっていた、というシナリオを作るのです。

繰り返し目にふれることで、次第に好意をもってしまう

こうした心理現象は単純的な接触による効果といわれるもので、人と人とが良い関係を築いていくには欠かせない方法です。

私たちは売り出し中のテレビタレントと言葉を交わすわけではないのに、何度も見ているうちにそのタレントを熟知しているような気になり、好意を抱いてしまうのです。

10枚の写真を被験者に見せ、それぞれの人への好意度を測った実験がありました。

見せる回数(接触回数)に差をつけ、最初の2枚は1回、次の2枚は2回、というように2枚を一組にして回数を増やしていき、次の2枚は5回、そのあとの2枚は10回、最後の2枚は25回、繰り返し見せたのです。

結果は、見せられた回数の多い写真の人ほど好意度が高くなっていました。

私たちが相手に好意をもつためには、実は、言葉を交わす必要はありません。ただ、相手の目に何回もふれることが大切なのです。

廊下であれ、道であれ、繰り返し相手の目に留まることで、相手の心は、あなたに「慣れ」、少しずつ好意が生まれてきます。

何回も何回も接触するテクニック

時間はかかりますが、これは異性に好意を抱かせるための、誰にでも簡単にできるテクニックです。

仮に、あなたのオフィスが共同ビルの一室だったとします。この場合、違う会社の異性と廊下やエレベーターで何度も顔を合わせることがあるでしょう。

これが単純的接触の心理の効果です。これと似たものに、 熟知接触の心理効果 があります。  これは、同じ会社の男性で、毎日顔を合わせて協力して仕事をすすめているようなケースです。

単純接触効果は、繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果。1968年、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが論文 Zajonc (1968) にまとめ、知られるようになった。Wikipedia

毎日のことですから、仕事の段取りやテンポが合い、その過程で、相手の性格やプロフィールも把握できます。また、相互作用が働き、お互いに相手のことがよくわかっています。

そこに安心感や信頼感が生まれ、二人はやがて好意を抱き合うようになるのです。これを熟知接触効果といいます。

高校や大学の同級生との恋愛や結婚は、お互いに共通体験があり、性格もよくわかっているからこそ生まれる関係であり、熟知接触の心理効果が働いた典型的な例なのです。

第一印象でプラスのイメージを植えつける

単純接触効果がプラスに発揮されるには条件があります。第一印象、つまり初めての出会いで、相手が自分にプラスのイメージをもたないと効果がないというよりも、ますます悪い状態に陥ってしまうのです。

第一印象で否定的、あるいはマイナスのイメージをもたれてしまうと、「会えば会うほど嫌われる」結果になってしまいます。

第一印象で相手にいい印象をもってもらう

いい印象ではないにしても、「悪くはない」という印象をもってもらうことが、単純的な接触の効果が機能する最低条件になります。

お見合いの席で、「初めて見たときピンとくるものがあった」と結婚を決意する人もいます。第一印象が相手に与える影響はかなり大きいといえるでしょう。

入学、入社の際の面接試験においても、短時間で人を判断するのですから、実際には第一印象で成否が決まるといっても言い過ぎではありません。

第一印象は、恋愛に限らず、対人関係においては非常に大切です。その人の評価をほとんど決めてしまうほどの影響力があるのです。

お見合いも入社試験も、一生の一大事です。それが、第一印象、つまり、出会い頭で決まってしまうのですから、怖い話です。

人と人は長くつきあってみないと、本当のところはわからないものですが、意外にも、出会いの一瞬で、私たちは相手について判断してしまっているのです。

第一印象で、「なかなかいい感じの人だな」と思われるのと、「冷たい感じの人だな」と思われるのとでは、結果は大きな差になってあらわれてきます。

第一印象の効果についての心理実験を紹介しましょう。

次の、AさんとBさんの人物紹介を読んで、あなたは、AさんとBさんのどちらに好意をもつでしょうか。

◆Aさんは、温かい人で、勤勉で、批判力も決断力もあります。

◆Bさんは、冷たい人で、勤勉で、批判力も決断力もあります

おそらく、Aさんに好意的な印象をもった人が多いと思います。

Aさんはユーモアがあり、包容力があり、親切である。Bさんはエゴイストで、狭量。たぶん、このような人物評価をしたのではないでしょうか。

しかし、AさんとBさんを紹介した文章の違いは、初頭の「温かい」か「冷たい」かの違いだけです。

最初の言葉以外、内容はすべて同じなのに、全体評価は大きな差になって印象づけられる。これが第一印象の怖いところです。

「最初はイメージが悪くてもいい。長く交際すれば、自分のいいところをわかってもらえるだろう」などと、のんびり構えていては、いつまでたっても恋愛は進展しません。

初対面のときに、自分のプラスの印象を相手に植えつける。最初は、とにかく「嫌われない」ことが大切です。

ただし、第一印象は愛想をよくすればいいというものでもないでしょう。とっつきの悪さが相手に強い印象を残すケースもあるのです。

目立つ特徴が一目惚れを誘ってしまう

一目惚れは、初めて出会った良い効果が予想以上に作用した結果とも考えられます。しかし、「一目惚れ」の心理を説明するならば、「後光放射の心理効果」 がうまく作用したと考えたほうが自然です。

後光とは仏像の後ろに添えてある金色の輪で、仏像からの放射光線、つまり「後光が射す」の後光です。この光があるから、ますます神々しく感じられるのです。

もし、後光が取りはずされて「実体」が現れたら、おそらく欠点が浮き上がり、その仏像の神々しさは半減するはずです。

後光は、強烈であるほど人の欠点を隠す効果があります

「東京大学を首席で卒業し、今は財務省に勤務しています」と、ある人から紹介されると、それだけで、「すごい」と感心してしまい、人格的にもすばらしい人だと勝手に思い込んでしまいます。

これが、後光にまどわされている状態です。そうして、とてもハンサムで、性格も優しく、洗練されているなどと錯覚してしまうのです。

実際には、まったく正反対の人格だったとしても、すべてが自分の理想どおりの、すばらしい人に見える。これが後光放射効果なのです。

たとえば、名刺をもらって、肩書きの多さに驚いたことはありませんか。なかには、「○○会長」「○△相談役」「○○グループ取締役」など、五つぐらいの肩書きが並んでいる名刺もあります。

こんなとき、私たちは、肩書きを見ただけで相手を人格的にも立派な人だと思い込んでしまいがちです。もちろん、社会的にはある程度の地位を得た人なのかもしれませんが、人格的に立派なのかどうかは肩書きではわかりません。

しかし、一枚の名刺の後光効果によって、まるで素晴らしい人物であるかのような印象をもってしまうのです。

男性側からすると、看護師さんの制服なども、後光放射効果があるといえるでしょう。「白衣の天使効果」です。「白衣」が後光のように放射して、その看護師さんのマイナスの部分が見えなくなり、清楚で、かいがいしく世話をしてくれるというイメージだけが前面に出てきます。

現実社会では、学歴、勤務先、職種などは、後光放射効果の材料として活用されやすいものです。

が、さらに強烈な材料は、むしろ、漠然としたつかみどころのない後光です。たとえば、家系や有名人との交友関係などがそれにあたるでしょう。

「もと 公爵 の家柄で……」 「芸能人の○○さんとは十年来のつきあいで……」、これだけで、相手は勝手にイメージをふくらませ、「とても素敵な理想の人」と思い込んでしまうかもしれません。

後光放射効果は、使い方によっては犯罪になるほどの威力を秘めています。学校などで、成績のよい者はあらゆる面で高く評価され、成績の悪い者はあらゆる面で低く見られる傾向があるのも、後光放射効果の一つでしょう。

ともあれ、一つの目立った特徴が、他のマイナスの特徴を隠してしまう後光放射効果は、初めての出会いでプラスの第一印象を与えるための、恋愛にとっては抜群の心理効果である ことは間違いない事実です。

ドキドキすると好きになってしまう

好きな異性の前で心臓がドキドキと高鳴った経験は、誰にでもあると思います。ドキドキする、というのは、生理的興奮状態にある、ということです。

好きな異性と会うこととドキドキすることのあいだには、生理的な因果関係があるといえます。

では、これとは逆の経路は考えられないでしょうか。「好きだからドキドキする」のは当然として、「ドキドキするから好きになる」という心理現象です。結論からいえば、生理的興奮状態にある人は、偶然、そばにいる異性を好きになることがあります。

人は生理的な現象を手掛かりにして、自分の感情を理解しようとするものなのです。つまり、好きな異性に出会うと胸が高鳴るという生理現象は誰もが体験的に知っていますから、 心臓がドキドキする、どうしてだろう?それは相手を好きだからという経路で、状況を解釈するのです。

人は、このような錯覚を平気で信じてしまうものなのです。「悲しいから泣く」のではなく「泣くから悲しい」 という解釈です。

生理的興奮の心理効果

女性に理想の男性像をたずねると、「スポーツマン」という答えが必ず上位に顔を出します。さっそうとスポーツをする姿は、確かに魅力的ですが、男性と一緒にスポーツをした後の、心臓のドキドキが錯覚を起こさせていることも理由の一つかもしれません。

テニススクールのインストラクターを素敵だと思うのは、もちろん、彼の魅力のせいでもあるのでしょうが、それ以上に女性側の心臓のドキドキが原因なのです。

では、この「生理的興奮の心理効果」を恋愛の場面に生かすとしたら。デートのときは、相手の心臓をドキドキさせるような状況をつくることが効果的だといえるでしょう。

公園で軽くジョギングしたり、ジェットコースターに乗ったり、スポーツをする。そして相手の心臓がドキドキしているまさにそのときに傍にいることで、相手は自然にあなたに恋愛感情を抱くはずです。

このテクニックは自然な形で使用できるところがポイントです。ここまでは心理的な錯覚を利用した方法ですが、錯覚であれ、このような状態になってしまえば、あとの展開はかなりラクでしょう。

ただし、激しい運動後、彼がまだ呼吸も整っていない状況では、この心理効果は発揮されません。胸のドキドキの原因が、明らかに運動によるものだと理解できるからです。

一番効果的なタイミングは、運動後しばらくして、落ち着いてはいるけれども、かすかな生理的興奮が残っている状態のときです。

つまり、一緒にテニスをした直後よりは、ジュースを飲みながらベンチで休んでいるときのほうが、より錯覚しやすい心理状態になっているといえるのです。

恋人とのテニスも楽しいでしょうが、恋愛が大きく前進するのは、アフターテニスの時間なのです。

出会いの段階での初頭効果の威力は説明したとおりですが、以後の二回目、三回目のデートでは、この生理的興奮の心理効果もおおいに利用すべきでしょう。

知り合って間もないころは、喫茶店で静かにコーヒーを飲むのもよいかもしれませんが、いつもこれでは進展がありません。

たとえば、一緒にスポーツをする、遊園地の絶叫マシンに乗る、クラブで踊るなどして、生理的な興奮を高めてみることは、きっと二人の関係に変化をもたらしてくれることでしょう。

わかりやすい魅力はアピール力が大きい

初頭接触の心理効果は、初めての出会いのときに発揮されます。後光放射効果にしても、交際の初期の段階で発揮されます。

この段階では、できるだけ「わかりやすい魅力」のアピールが最高の効果をもたらすことになります。つまり、外見、見た目のよさです。もちろん、人の魅力は外見で決まるわけではありません。

女性特有の細やかさや優しさ、男性ならではの包容力やいざというときの頼りがいなどは、何回も会うことで、相手に伝わるものです。そしてもちろん、このような内面的な魅力は、その人を評価する決め手になります。

ただ、このような内面的な魅力は、一回や二回の出会いでは、なかなか相手に効果的にアピールしにくい面をもっています。「わかりにくい魅力」といってもいいものです。

初期の段階では、「かわいい」「美人」「かっこいい」「ファッションセンスがいい」「スタイルがいい」などの、「わかりやすい魅力」のアピール度が高いのは仕方のないことです。

ほかに、「会話がうまい」「しぐさがかわいい」なども、わかりやすい魅力といってもいいでしょう。

美人であることは、とてもわかりやすい魅力

顔立ちが美しいというだけでプラスの第一印象を抱き、初頭接触の心理効果、後光放射効果が発揮される面が強くあります。

「ビューティ・イズ・タレント」という論文がアメリカで発表されています。「美人はただそれだけで才能を与えられている」という内容なのですが、この論文では美人の本当の姿が分析されています。

実験は、女子大生の写真をたくさん集め、それを40人の教授に見せ、魅力のある順に順位をつける方法でおこなわれました。その結果、順位の高い女子大生ほど学業成績が高い、つまり、「美人の女子学生は能力が高い」という結果になったのです。

本来、人の美醜と知的レベルには何の関係もないはずです。では、なぜ?つまり、教授たちは美人学生に点数が甘いと推測するのが自然のようです。

この実験の結果だけ見れば、だから美人はトクだ……という見方が成立しそうです。ただし、「美人だから」という理由だけで教授の点数が甘くなると結論づけるのは危険です。美人には美人の努力があり、それが点数を押し上げたのかもしれませんから。

美人学生がもっている二つの特徴

まず、美人学生であると教授たちから認められた女子学生のほとんどは、長女でした。

彼女たちは、長女的性格をもち、几帳面で、授業中は教室の最前列に座り、真面目に講義を受け、よく質問する。教授からみれば、とても目立ちますから、そのぶん点数が甘くなったのです。

また、美人学生は、自分のスリーサイズ(バスト・ウェスト・ヒップ)と理想的な女性像のスリーサイズも知っていました。自分の魅力について、気を配り、日常的に努力もしていたといっていいでしょう。

「美人学生は知能レベルが高い」という結論の要因のひとつは、彼女たちの学業と自分の魅力への積極的態度だったのです。そのような気持ちが教授たちの目をくらませたといってもいいでしょう。

初頭接触の心理効果、後光放射の心理効果の活用において、美人であることは大きな要因ですが、世間には「美人だけれども魅力のない女性」も大勢います。確かに、最初の出会いで、男性は「ハッ」とするのでしょうが、10分も話してみるとすっかり退屈してしまうのです。

あなたが女性なら、さしてハンサムではないけれども第一印象がとてもいい男性に会ったことがあるでしょう。

「もう一度会って、話したい。博学でおもしろくて……」と、思わせる男性です。彼の対人関係のうまさに魅せられてしまった例です。

生まれつきもっている外見的魅力だけではなく、努力によって得られた魅力も、初頭接触の心理効果をもたらす「わかりやすい魅力」になるのです。会話のうまさや相手の要求をキャッチする能力は、初対面の場面においても十分に相手を魅了しますし、初頭接触の心理効果としても強力だといえます。

美人がトクとは限らない

長くつきあえば、わかりにくい魅力を相手にアピールすることもできます。しかし、結局、交際の最初の段階では、やはり、「美人はトクをする」ようです。

美人は何もしなくても、それなりの初頭接触の心理効果が発揮できます。性格などの内面的な魅力はともかく、とりあえず外見だけで男性の目をくらますことができるからです。

女性にとっても、ハンサムで背が高くてカッコいい男性のほうが、最初は魅力的に見えるはずです。しかし、美人であるがゆえに、損をするケースも実はあるのです。

美人はプラスの場合もあればマイナスの場合もある

一般的には、美人であるがゆえに、周囲の男性たちは「もう、当然、恋人はいる」と勝手に思い込み、デートに誘おうともしません。また、高嶺の花と、あきらめて初めから尻込みしてしまう男性も多いはずです。

男性は、自分と同レベルでつり合いがとれていると思える魅力のある女性に恋愛感情が生まれやすいのです。

本音は、美人の女性のほうがいいのかもしれないが、拒否される可能性も高い。そんな心理から、適度の要求水準を示すことによって、女性から拒否されるリスクを最小限にとどめようとしているのです。

とはいえ、外見の美しい人は、何かにつけてトクすることが多いのもまた、事実でしょう。

というのは、類似性の法則からすれば、自分の容姿や能力などに自信がある男性が美人を口説こうとするわけで、結果的に美人の周りには、ごく自然に、ハイレベルの男性が集まってくるからです。

ただし、その「自信」が本人の内面や外見とほんとうに見合っているかどうかは、また別の話ですが。

類は友を呼ぶといいますが、似かよった特徴をもつ人は集まりやすいものです。ですから、あなた自身が魅力的な人間であればあるほど、あなたの周りに魅力的な男性や女性が集まりやすいとはいえそうです。

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