「不倫学元年」といえる年 2016年は衝撃の不倫ニュース続出の年

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想い通りの恋愛ができない女性。

2016年は歴史的に見てもすごい年でした。この年のニュースは、タレントのベッキーさんの不倫で始まりました。

さわやかを象徴するアイコンとして好感度を得ていたベッキーさん。そんな彼女の恋のお相手が妻帯者だったというだけでも驚きです。

しかも、一部では「キモい」と呼ばれる存在感の人気ミュージシャン、ロックバンド「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音さんだったことでさらに話題になりました。川谷さんのバンド名にちなんで「ゲス不倫」という言葉も生まれたほどです。  ほぼ同時期に、男性の現職国会議員の不倫も明らかになりました。

「育休取得」と称して現職のまま議員活動を休むと宣言(通称「イクメン宣言」)した直後の不倫でした。しかも、妻は妊娠中なうえ、切迫早産で入院中。国会議員のゲス不倫と大きく報道されました。

その後も、落語界の大家、障害を乗り越えて著名になった教育者・評論家、純愛を歌って人気を得ていた人気ミュージシャン、人気アイドルグループの現役メンバー、素朴な雰囲気で人気の芸人……本当に驚くほど不倫がニュースになった年でした。

日本人の多くが、「こんなにみんな不倫していたんだ」という事実を突きつけられた年でした。

各分野で不倫についての議論が始まった

不倫は「いけないこと」。日本人の多くがこのように思っています。なので、積極的には議論されることもなかったテーマのひとつといえるでしょう。

しかし、2016年からこの価値観が少しずつ変わり始めたようです。この年には不倫をテーマにしたドラマが4本も同時期に流れました。これまでの不倫ドラマは、逆らいようもなく不倫に流される切ない女性が描かれることが多かったものです。

1980年代に一世を風靡した『金曜日の妻たちへ』もその流れのドラマでした。しかし、2016年の春からは、不倫に積極的な喜びを見出し、不倫を自分の一部として愛する女性たちが描かれ始めたのです。

不倫のイメージとは遠い石田ゆり子さん、木村佳乃さん、武井咲さんといった、清純派と思われていた女優さんが主演するのも新しい流れです。

不倫をテーマにした本もいくつも出版されました。ただし、「不倫相手のうまい見つけ方」や「バレない不倫の実践法」のような〝ゲスな不倫本〟ではありません。

経済学、社会学、人類学、宗教学といった学問の第一線で活躍する学者たちが、「人にとって不倫とは何か?」を真剣に議論し始めたのです。これは、これまでになかったことです。

不倫は神話の時代から描かれてきた、人の創造物です。もちろん、倫理を超越した行為なので「みんなが幸せになる」行いではありません。だれかが不幸になっています。

しかし、人の世に延々と存在していることも事実なので、逆にこれまで、不倫をタブーにして人の本質を考えることには無理があったのかもしれません。

人について考える学問の歴史の中で、少なくとも日本においては、〝2016年は不倫学の元年〟と記憶されることでしょう。

いうならば、学者が不倫を真剣に語り始める「不倫学宣言」が行われたのがこの年なのです。  では、不倫学の元年に話題になった著名人の不倫から、「男と女」、そして「人」の本質への学びを始めましょう。

ゲス川谷だけの不倫だったら注目されなかった

不倫学元年のきっかけとなったのは、タレントのベッキーさんと紅白出場ミュージシャンの「ゲスの極み乙女。」川谷絵音さんの不倫、通称「ゲス不倫」でした。

川谷さんの当時の妻に対するふたりの責任意識の軽さも話題になり、ますます「ゲス」な印象を与えました。この余波による各方面の経済的損失の大きさも話題になりました。

でも、仮に川谷さんのお相手が他の女性タレントや一般女性だったら、ここまで話題にはならなかったでしょう。

これまで不倫が大きな話題になったアーティストには、内田裕也さん、玉置浩二さん、布袋寅泰さんなどがいますが、彼らほどの大物になると不倫も離婚も破天荒で、話題になるのもわかります。

しかし、川谷さんは不倫発覚時にはそれほど全国的な知名度が高かったともいえず、不倫のきっかけも驚くほどのことはありませんでした。ゲス不倫は、人気タレントのベッキーさんがお相手だったからこそ注目されたのです。

ベッキーの「ベビーフェイス」があだに

ではなぜ、ベッキーさんの不倫がここまで話題になったのでしょうか。それはベッキーさんが好感度タレントだったというだけではなく、彼女が驚くほどの「ベビーフェイス(赤ちゃん顔)」だったことが関係しています。

人は赤ちゃん的な特徴のある顔を本能的に愛することが、心理学的にわかっています。そして「純真だ」と無条件に思い込みます。

たとえば、ニコニコした赤ちゃんを見ると、反射的にかわいいという気持ちやあたたかい気持ちになって、見入ってしまうことが多いですよね。

それがたとえ大人であっても、ベビーフェイスだと「赤ちゃんのように純真だ」と錯覚して、愛したくなるのです。 これは「ベビーフェイス効果」と呼ばれています。

赤ちゃん的な顔の特徴は、「丸顔」「大きな目」「小さな鼻」「広い額」「短いあご」「透き通るような肌」などです。

これに無垢な笑顔が加われば「無敵のベビーフェイス」です。まさにベッキーさんにあてはまります。たくみなトークやバラエティ的な勘の良さもありますが、ベビーフェイスがもたらす純真なイメージが好感度タレントとして長く活躍できた秘訣なのです。

ただ、成人女性のベビーフェイスはいいことばかりではなく、諸刃の剣のような側面もあります。女性はかわいい女に厳しいので、一部には「本当に純真なの?」「見た目と違うんじゃないか」などと疑いを持つ女性もいました。

ベッキーさんは好感度で上位を維持していましたが、「女性が嫌いな女性タレント」でも上位だったことも、そういった女性が多かったことを証明しています。

そのため、ゲス不倫で「やっぱり純真じゃなかった!」となり、疑惑を持っていた層が一斉にバッシングを始めたのです。これまでの支持層も、「純真なイメージが裏切られた」となりました。

これまでベッキーさんの人気を支えていたベビーフェイスが、逆に足を引っ張る形になったのです。

ベッキー型不倫の深層心理を解説

ベッキーさんの不倫は、多くの人から反感を買うことになりました。何がいけなかったのでしょうか。ベッキー型の不倫を分析すると、冒頭で挙げたような4つの特徴が見られます。以下、それについて解説していきましょう。

既婚者がそれを隠して相手に近づいている

ベッキーさんは歌手デビューもしていて、音楽の方向に仕事の幅を広げようとしていました。その中で、独身を装っていた川谷さんに惹かれたといわれています。

男が独身を装って始まる不倫は、残念ながら意外と多いものです。そして既婚者であることがバレても、「妻とは離婚する方向で話し合っている」と女に説明します。

川谷さんも離婚届を「卒論(卒業論文)」と呼んでいました。彼のセンスの一端を感じさせる表現ですが、妻に対する責任の重さを考えればあまりに軽すぎます。

このような不倫の場合、女には不倫の意識が芽生えにくいのです。「別れる方向」という説明を「すでに離婚したのも同然。つまり、この人はほぼ独身!」と、自分にいいように解釈してしまうからです。

離婚とはとても重たいことなので、冷静に考えれば簡単に進むはずがありません。しかし、恋心が事態を軽く感じさせてしまいます。

不倫には2種類あります。不倫相手に対して誠実な不倫と、不誠実な不倫です。これは紛れもなく不誠実な不倫です。

既婚者は不倫するなら相手に既婚であることを隠すべきではありませんし、離婚を軽く語るべきでもありません。

既婚者が「別れる直前」とアピールし、互いに不倫の自覚に乏しい

ふたりのあまりに楽観的なLINEのやりとりも話題になりました。たとえば、「週刊文春」で不倫が報道されるとわかったあとにも、 「逆に堂々とできるきっかけになるかも(川谷)」(中略)「ありがとう文春!(ベッキー)」 「感謝しよう(川谷)」(中略)「センテンススプリング(ベッキー)」  ……という具合です。

「センテンススプリング」はベッキーさんが「文春」を直訳したものだと思われますが、不倫発覚後も言葉遊びを楽しむ余裕が衝撃的でした。

ここから、 ベッキーさんはスタートの段階で不倫の意識を持てなかったので、恋愛の舞い上がった意識のままで事態をとらえていたことがわかります。

川谷さんもベッキーさんの「軽さ」に安心し、お互いに事態の重さを無視してしまったのでしょう。

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